「乳酸」のエネルギー源としての働きと、疲労との関係について

■乳酸とは?

生命エネルギーの源である「ATP」のエネルギーを生産時に、副産物として生じるのが「乳酸」です。

乳酸は体内で分解され、最終的にはエネルギー源になる性質を持っています。

「乳酸が溜まる」ことが疲労の原因ではなく、乳酸そのものはむしろ疲労の回復を助ける役割を担う物質です。

 

乳酸は分泌された後、一部は糖にまた戻されたり、二酸化炭素に分解されると言われています。

しかしそのスピードが遅いため、過度に多いと蓄積されてしまう傾向にあります。
乳酸の生成過程で発生する物質やエネルギー源である物質の蓄えが少なくなることが疲労の原因と言われています。


 

そこで、過度に乳酸を溜めすぎないために

細胞を活性化させ、よりATP生産の効率をあげることが最適です。


 

乳酸が生じる仕組み

乳酸の元となるのは、グルコース(ブドウ糖)です。

グルコースは、糖質を含む食事から摂る事もできますし、糖質以外の材料を使って肝臓や腎臓で合成することもできます。

●食事から摂取 
●肝臓や腎臓で合成(糖新生)
ちなみに、このグルコースは、癌細胞の大好物です。
ここではイメージしやすいように、食事から糖質を摂ったところから説明します。
ご飯やパン、野菜…等、糖質を摂取すると消化器官でブドウ糖にまで分解されます。

糖質→グルコース(ブドウ糖)

このグルコースが、生体が生きていく上で必要なエネルギー物質ATPを生み出す材料として使われます。
グルコース(ブドウ糖)は、まず細胞の「細胞質基質」というところで、何段階かの反応を経て「ピルビン酸」という物質になります。
そして、解糖系の反応で、「NAD」という化合物が「NADH」に変化します。この「NADH」が2分子できます。
・ピルビン酸・・・2分子
・エネルギー物質ATP・・・2分子
・NADH・・・2分子

ATPができたから終わり…ではありません。
乳酸が生じるかどうかは、グルコースが分解されてできた「ピルビン酸」が、この先どうなるかによって決まります。
つまり、ミトコンドリアでも代謝するかどうかです。

細胞質基質では「解糖系」という反応でしたが、
ミトコンドリアで代謝する場合は、「クエン酸回路」と「電子伝達系」という反応が起こります。
細胞質基質だけで代謝するより、ミトコンドリアで代謝した方がより多くのATPを作り出すことができます。
前者は「焚き木」のエネルギー、後者は「発電所」のエネルギーに例えられます。

●解糖系・・・低エネルギー
●解糖系→クエン酸回路→電子伝達系・・・高エネルギー
「ピルビン酸」の進路は2つです。
一つはミトコンドリアで代謝して、より多くのATPを作り出すルート。
もう一つはミトコンドリアでは代謝しない、乳酸が発生するルートです。


以下の条件で乳酸が発生します。
 

酸素が不足している

酸素が不足することでミトコンドリアで代謝できない
ミトコンドリアは多くのATPを作る事ができるのですが、酸素を要求します。
従って酸素がない状態ではミトコンドリアで代謝することはできません。
反対に細胞質気質で行なわれる解糖系は酸素を必要としません。
その為、激しい運動などで酸素が不足するような場合は、ミトコンドリアでの代謝ではなく、
解糖系で酸素に頼らずエネルギーを産生します。
その場合、ミトコンドリアで代謝できないので、ピルビン酸は乳酸になります。

 

ビタミンB1を始めとした栄養素の不足

ビタミンB1を始めとした栄養素の不足でミトコンドリアで代謝できない
ミトコンドリアで代謝する為には、「補酵素(ほこうそ)」が必要になります。

補酵素とは、酵素のサポート役のことで、ビタミンの事をさします。
ピルビン酸がミトコンドリアで代謝する為には、ビタミンB1を始めとしたビタミンB群が必要。
正確には、ビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、アルファリポ酸(チオクト酸)です。


 

乳酸がエネルギー源として活用される流れ
 

乳酸は、血液にのって肝臓に運ばれます。

そして、肝臓で乳酸は「糖新生」という反応によって再び「グルコース」に再生されます。

「糖新生」とは、糖質以外の材料からブドウ糖を作り出す仕組みのことです。「糖新生」はどこでもできるのではなく、肝臓や腎臓で行なわれます。

糖質を食事から摂取しなくても大丈夫なのは、この「糖新生」があるお陰です。

そして、乳酸が発生し、エネルギーとして利用される流れはこうです。
 

ゞ敍や赤血球でグルコースが代謝されて乳酸が生じる

   ↓

∪犬犬親酸は血液にのって肝臓(や腎臓)に運ばれる

   ↓

F酸は「糖新生」によってグルコースに変換される

   ↓

ぅ哀襯魁璽垢老豈佞吠出され再び赤血球や筋肉のエネルギーになる

   ↓

キ 膳り返し
 

このように、赤血球や筋肉 ⇔ 肝臓・・・と異なる臓器を行き来します。

この反応を「コリ回路」と言います。

このように、通常は生じた乳酸は再利用されるので、「乳酸はエネルギー源だから良い物質だ、めでたし、めでたし…」

・・・と言いたくなりますが、気になる点があります。

糖新生を行なうにもエネルギーが必要だからです。

解糖系では、グルコースからピルビン酸まででATPは2分子作られますが、
その結果生じた乳酸をグルコースに再利用するにはATPを6分子も使ってしまいます。

これでは、マイナスATPです。ちなみに、「糖新生」でグルコース1分子を合成する為に必要なATPは、材料によって異なり、どこからスタートするかによって違います。

● ピルビン酸から・・・・6分子のATP

● クエン酸回路から・・・4分子のATP

● グリセロールから・・・2分子のATP

ピルビン酸からスタートする乳酸は、糖新生のなかでも最もATPを使う材料だと言えます。

乳酸を再利用する時の方がエネルギーを消費するのです。

乳酸が発生して、コリ回路でグルコースに変換すればするほどエネルギー物質「ATP」が減っていくわけですから、優れたエネルギー源とは言えません。

乳酸を有効に使うためにも細胞の活性化が必要なのです。
その活性を担うのが、健康Q
・リ・ソ ビームシリーズです。